マナ加速におけるテンポアドバンテージ
2011年4月19日 戦略考察 コメント (4)前回(http://nannann2002.diarynote.jp/201104182007234489/)テンポアドバンテージを得る方法には以下の三つがあると言った。
・重い呪文を軽い呪文で相殺する
・マナ加速する
・マナ拘束する
一番目については前回話したので、
今回は二番目のマナ加速について説明したいと思う。
マナ加速とは相対的にテンポをとるのではなく、
使えるマナ量そのものを上げることによって絶対的なテンポを得る方法である。
マナ加速と一言に言っても2種類のタイプが存在する。
・《暗黒の儀式/Dark Ritual》に代表される「その場でマナが増えるタイプ」
・《貴族の教主/Noble Hierarch》に代表される「次のターンからマナが増えるタイプ」
の2つだ。
一番目のタイプはその場でマナが増えるため、確実にテンポを得ることが出来る。
しかし、このタイプのマナ加速には共通の欠点がある。
そう、カードアドバンテージを失うことだ。
カードアドバンテージを失い続ければすぐにガス欠となり、使うカードがなくなってしまう。
結果として、今まで得てきたテンポアドバンテージも失ってしまう。
(前回いったように使わなかったマナ分のテンポは失われてしまう)
テンポアドバンテージを有効活用するためには、
・テンポを失うようなターンが来る前にゲームを終わらす(さっさと相手を倒す)
・カード(ハンド)アドバンテージに変換する
のどちらかが必要である。
アグロ系のデッキであれば一番目の方法を取るし、
コントロール系のデッキであれば二番目の方法を取るだろう。
また、マナ加速にはテンポアドバンテージ以外にも重要な要素がある。
それは時間差によるアドバンテージを得ることが出来ることである。
時間差によるアドバンテージとは何かを説明しよう。
たとえば、《ファイレクシアの抹殺者/Phyrexian Negator》を使っているデッキで、
3ターン目にプレイするのと、1ターン目に《暗黒の儀式/Dark Ritual》経由でプレイした場合を考える。
相手は一切妨害をしないとすると、1ターン目に出した方は3ターン目に出した方にくらべ、10点ものダメージを余分に与えることが出来る。
これが、クロックにおける時間差によるアドバンテージだ。
また、《闇の腹心/Dark Confidant》などのターン毎に効果が得られるクリーチャーなども、時間差によるアドバンテージを得ることが出来る。
この時間差によるアドバンテージを得ることが出来る点こそがマナ加速の大事な利点である。
次に、二番目の「次のターンからマナが増えるタイプ」について説明しよう。
こちらは、マナクリーチャーなどが該当し、
プレイするときに1マナ消費するが、次のターンからマナが増えるというタイプのものである。
例えば1マナのマナクリーチャーをプレイした場合のテンポアドバンテージを計算してみよう。
1T:1→0(-1) =-1
2T:2→3(+1) = 0
3T:3→4(+1) =+1
のようになり、1ターン目にプレイした場合テンポアドバンテージが得られるのは3ターン目ということになる。
ここで、注意したいのは、3ターン目まで毎ターン土地をプレイすることが出来て、初めてテンポアドバンテージを得ることが出来るということだ。
2枚しか土地がない場合にはテンポアドバンテージを得ることが出来ない。
レガシーでは2枚で土地が止まってしまうことなど頻繁にあるため、
このタイプではほとんどテンポアドバンテージを得ること出来ないということだ。
では、なぜ《貴族の教主/Noble Hierarch》はあれほど採用率が高いのだろうか。
もちろん時間差によるアドバンテージ(1ターン分)が得られるというのもあるが、
一番大きな理由は「賛美」にある。
賛美を得ることで自分の《タルモゴイフ/Tarmogoyf》が相手の《タルモゴイフ/Tarmogoyf》を超えれるようになるなど、賛美のクリーチャー戦でのアドバンテージは大きい。
しかも、《貴族の教主/Noble Hierarch》は「テンポもカードアドバンテージも失わずに」賛美を与えることが出来るのである。
これが《貴族の教主/Noble Hierarch》の最も強いポイントである。
実際、賛美が無く、より多くの色が出る《極楽鳥/Birds of Paradise》の採用率が高くないことからも賛美の重要性がわかるだろう。
今回はマナ加速のテンポアドバンテージに与える影響について書いた。
次はマナ拘束について書きたいと思う。
・重い呪文を軽い呪文で相殺する
・マナ加速する
・マナ拘束する
一番目については前回話したので、
今回は二番目のマナ加速について説明したいと思う。
マナ加速とは相対的にテンポをとるのではなく、
使えるマナ量そのものを上げることによって絶対的なテンポを得る方法である。
マナ加速と一言に言っても2種類のタイプが存在する。
・《暗黒の儀式/Dark Ritual》に代表される「その場でマナが増えるタイプ」
・《貴族の教主/Noble Hierarch》に代表される「次のターンからマナが増えるタイプ」
の2つだ。
一番目のタイプはその場でマナが増えるため、確実にテンポを得ることが出来る。
しかし、このタイプのマナ加速には共通の欠点がある。
そう、カードアドバンテージを失うことだ。
カードアドバンテージを失い続ければすぐにガス欠となり、使うカードがなくなってしまう。
結果として、今まで得てきたテンポアドバンテージも失ってしまう。
(前回いったように使わなかったマナ分のテンポは失われてしまう)
テンポアドバンテージを有効活用するためには、
・テンポを失うようなターンが来る前にゲームを終わらす(さっさと相手を倒す)
・カード(ハンド)アドバンテージに変換する
のどちらかが必要である。
アグロ系のデッキであれば一番目の方法を取るし、
コントロール系のデッキであれば二番目の方法を取るだろう。
また、マナ加速にはテンポアドバンテージ以外にも重要な要素がある。
それは時間差によるアドバンテージを得ることが出来ることである。
時間差によるアドバンテージとは何かを説明しよう。
たとえば、《ファイレクシアの抹殺者/Phyrexian Negator》を使っているデッキで、
3ターン目にプレイするのと、1ターン目に《暗黒の儀式/Dark Ritual》経由でプレイした場合を考える。
相手は一切妨害をしないとすると、1ターン目に出した方は3ターン目に出した方にくらべ、10点ものダメージを余分に与えることが出来る。
これが、クロックにおける時間差によるアドバンテージだ。
また、《闇の腹心/Dark Confidant》などのターン毎に効果が得られるクリーチャーなども、時間差によるアドバンテージを得ることが出来る。
この時間差によるアドバンテージを得ることが出来る点こそがマナ加速の大事な利点である。
次に、二番目の「次のターンからマナが増えるタイプ」について説明しよう。
こちらは、マナクリーチャーなどが該当し、
プレイするときに1マナ消費するが、次のターンからマナが増えるというタイプのものである。
例えば1マナのマナクリーチャーをプレイした場合のテンポアドバンテージを計算してみよう。
1T:1→0(-1) =-1
2T:2→3(+1) = 0
3T:3→4(+1) =+1
のようになり、1ターン目にプレイした場合テンポアドバンテージが得られるのは3ターン目ということになる。
ここで、注意したいのは、3ターン目まで毎ターン土地をプレイすることが出来て、初めてテンポアドバンテージを得ることが出来るということだ。
2枚しか土地がない場合にはテンポアドバンテージを得ることが出来ない。
レガシーでは2枚で土地が止まってしまうことなど頻繁にあるため、
このタイプではほとんどテンポアドバンテージを得ること出来ないということだ。
では、なぜ《貴族の教主/Noble Hierarch》はあれほど採用率が高いのだろうか。
もちろん時間差によるアドバンテージ(1ターン分)が得られるというのもあるが、
一番大きな理由は「賛美」にある。
賛美を得ることで自分の《タルモゴイフ/Tarmogoyf》が相手の《タルモゴイフ/Tarmogoyf》を超えれるようになるなど、賛美のクリーチャー戦でのアドバンテージは大きい。
しかも、《貴族の教主/Noble Hierarch》は「テンポもカードアドバンテージも失わずに」賛美を与えることが出来るのである。
これが《貴族の教主/Noble Hierarch》の最も強いポイントである。
実際、賛美が無く、より多くの色が出る《極楽鳥/Birds of Paradise》の採用率が高くないことからも賛美の重要性がわかるだろう。
今回はマナ加速のテンポアドバンテージに与える影響について書いた。
次はマナ拘束について書きたいと思う。
コメント
オバ賛美が強いのはテンポとは別の理由、ってことですからね。
あとマナ加速ならイカリングとかで計算するとそのすさまじさがわかりますよね。
マナ拘束の記事も楽しみです。
基本的には加速の逆を考えるわけでしょうが、こっちでアドバンテージを得るのは比較的難しい気がしますね
ですねーw ついつい余分なことを書いてしまうw
ちょっと計算してみると Moxen や Solring はホントにおかしいことがわかりますよねw
アルファじゃなきゃありえないクオリティですw
マナ拘束の記事もおそらく脱線がいっぱいですが、よろしくお願いしますw
相手のテンポを奪う=マナ拘束 なんで、次回解説予定ですw
テンポデッキっていうとなんとなくもみ消しとか不毛が入ってマナ拘束がメインになってるイメージはありますね。
じゃあMUDもテンポデッキか?w
まぁ、ホントのところはエターナルのデッキはすべてのデッキでテンポに気を配っているってのが正しいんですけどねーw